PCオーディオな日々

オーディオの音質向上とクルマいじりの日々w。チューンアイテムは摩訶不思議なモノばかり!?。

摩訶不思議期 15

「大地」「櫓」そして「雲泥2」その2の2(w)

 続いて公開版「櫓」の製作のコツについてです。(雲泥2までたどりつけるかな~?)

 「櫓」の製作は「大地」に比べると少し骨が折れますが、これからご紹介する方法を用いれば、案外簡単に製作できます。そして、「櫓」の音質向上効果はものすごいものがありますので、是非、製作してみてくださいw。

 「櫓」には新旧2種類あります。3本足で小型SPに適した「初代櫓」と4本足で中型SPまで乗せることができる「ニューバージョンの櫓」(Ge3でも正式な名称が無いので、とりあえず「櫓2」とさせていただきます)です。私は何の因果か知りませんが、両方作るはめになりましたw。それぞれの仕様は以下のページに載っています。

http://audio.ge3.jp/modules/blog/?p=3305 「櫓2」

 http://ge3.jp/ameisenso/?p=231 「初代櫓」

(無断転用などは厳禁ですよ。あくまで個人的な製作に留めてください)

 「櫓」の製作には、先ず工具を揃えることが必要になります。

1・インパクトドライバー AC式(電源コードがあるタイプ)が安価でトルクも強く、電池切れも無く、軽いのでオススメです。(バッテリー式で櫓のビスを絞めるだけのトルクを持つドライバーはかなり高価なものになってしまいます)私は「RYOBI CID-1100」で製作しました。ホームセンターでもネットでも売っています。

2・木工用ドリル ショートビット11φ http://www.monotaro.com/p/0679/2457/

と下穴用の錐 http://www.monotaro.com/p/1023/7306/ が必要です。下穴用の錐は、この長さだとホームセンターでは入手しにくいのでネットが良いと思います。

3・ビス ステンレス製のコーススレッド。櫓を絞める際に、かなり強いトルクが掛かりますので、他の材質では強度が不足してビス頭をなめてしまいます。材質はXM-7(=SUS304)錆びにくいです。長さは「初代櫓」が110㎜、「櫓2」だと120㎜です。箱単位の販売が普通ですが、ホームセンターでは探せば安価な袋売りもあると思います。

4・グルーガンとスティック 今回の秘密兵器ですw。グルーガンは、スティック状の樹脂を溶かして接着する道具です。熱で溶けた樹脂が冷めれば固着するので、短時間の作業が可能です。ホームセンターでは両方で1000円くらい、100円ショップでも売っているそうです。「櫓」の仮組みに用います。

 以上、「櫓」の製作に必要な工具類でしたが、合計で1万1千円程度でしょうか。「櫓」そのものの材料費が加工費込みで1万円程度ですので、2万円少々で超高性能なSP台が手に入ることになりますw。

 次に、「櫓」本体の材料の準備です。

 材質は「杉」です。それも「吉野杉」が一押しです。理由があるのですが、その理由を知ると、金属製の高級なSPスタンドやインシュレーターをお持ちの方はショックを受けるかもw。気になる方はGe3のサイトを深く潜って探してくださいw(BBSに載っています)。とにかく音質的には「吉野杉」が最高だそうです。次のサイトで寸法切りやカンナ掛けまでしてくれます。http://item.rakuten.co.jp/yoshinogarden/571460/ 

 寸法切りには1~2ミリの加工誤差があります。4本足の「櫓2」ではこの誤差によりSPと櫓が4点接触するはずが3点接触になってしまいました。(3本足の「初代櫓」だと、この問題はありませんが、SPがちょっと傾いたりしますw)仕方が無いので、紙やすりなどでシコシコと削って精度を整えました。手作業でやろうとすると大変ですので、「電動サンダー」があると便利です。大地や櫓の表面の仕上げにも使えます。価格は6千円~1万円くらいです。

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そろえた工具類一式。

 道具と材料がそろったら、いよいよ組み立てです。

 最初に、グルーガンを使って「櫓」を仮組みします。ここが製作における最大のポイントです。パーツごとに下穴を開けて組み立てようとしても、下穴の位置を勘違いしたり、それぞれの下穴の位置が微妙にずれたりして、まず上手く出来ません。(下穴を本当に正確に開けるにはボール盤が必要です)

 櫓の図面に従って、パーツを取り付ける位置の線を鉛筆などで印します。そうしたらグルーガンで接着剤を塗布し、すぐさま「ヘヤッ!!」(ウルトラマン風にw)と気合を込めて部材同士を貼り付けます。接着剤は15秒程度で固まってしまうので作業のスピードが要求されます。約100㎜角の面積に接着剤を塗布するには悠長にやっていては間に合いません。接着剤が冷えて固まってしまいます。私はグルーガンのトリガーでは間に合わないのでスティックを直接手で押し込んだりしていましたw。本番前に、少し練習しておくと良いと思いますw。失敗してもカッターなどで剥がしてやり直せます。慣れてくると、1台の櫓が15分程度で仮組みできます。

 尚、仮組みする際の各部材の位置決めは、水平な台の上に櫓を立てた形で行ってください。こうするとそれぞれの足の下端の水平レベルが揃い、大地に乗せた際にガタつくことが無くなります。(案外部材の精度誤差があるのです)

 慎重な方は、こんなアホな事をせずともw、時間はかかりますがスーパーXなどで一つずつ接着していってください。

 仮組みするには他にも方法があると思いますが、下穴を開ける際にかなり振動が生じますので、ある程度の部材間の接続強度が必要です。グルーガンによる接着強度は充分にありました。(当初はこれだけでOKだと思っていたのですが、Ge3からダメ出しされましたw。やはりビス止めが必要だそうです)

 仮組みが出来たら、後は簡単です。組み立てた後に穴を開けるのですから、穴の位置の勘違いやズレが生じるはずがありません。

 穴を開ける位置を印したら、インパクトドライバーにショートビットを取り付けて、先に太い径の下穴を開けます。櫓を横に寝かせ、ドライバーを垂直に保ちながらドリルを揉み込んでいきます。ドリルの刃が少し部材に入ったあたりから、自然に垂直性は保たれるので、そんなに心配はいりません。ドリルに揉み込む深さの目印をマジックなどで印しておくと、揉み込み過ぎが防げます。かなり木材の破片が出ますので、その都度掃除をしましょう。

 続いて、細い下穴を開けます。刃を下穴用の錐に付け替えて、やはりドライバーの垂直性を保ちながら揉み込んでいきます。この作業は特に難しいことは無いと思いますが、錐を折らないように注意しましょう。

 ここまで出来れば後はビスを揉むだけですが、下穴の中の切粉を丁寧に取り除いてから、ビスを揉んでください。

 スムーズに作業が進めば、1台30分程度で完了します。

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  「櫓2」。805Dにはちょっと大き過ぎたかな?w。仮組みをしなかったので製作には非常に苦労しましたw。元々の設計では高さは300㎜なのですが、それより高くしても問題ないとの事でしたので、500㎜の高さにしています。性能は設計値の124.9pzを超えて126.8pzも出ました。理由は分かりませんw。

 櫓2の繋ぎ材に「背割り」が入っているのが見えますが、これは木材が乾燥収縮する際、先に背割りを入れておくことで、あちこちにひび割れが発生するのを防ぐ役目のものです。櫓の組み立て時には、基本的に背割りを目立たない方向(後ろや下)にすれば良いのですが、「初代櫓」の繋ぎ材については、背割りの方向を横向きにしてください。何故かと言いますと、背割りの位置とビスを留める位置が重なってしまうので、空間にビスを打つような形になってしまって接続強度がでないからです。ご注意ください。

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 「初代櫓」3本足なので「雲泥2」は3個ですみますw。

 前方の2本の柱の天端に僅かな誤差があるのが分かりますでしょうか?この誤差が難敵なのです。3点支持の「初代櫓」ならば、そのままでもなんとかSPが乗りますが、4点支持の「櫓2」の場合は、この誤差をサンディングなどでシビアに修正する必要があります。

 元々は、1本足を前にしないと本来の性能がでなかったそうですが、何年か前に向きによる性能の違いが無くなったとのことです!?。「形の意味が変わった」ということらしいのですが、これを深く考えるとエライことです。幾何学そのものが変わっているとしたら?(このブログではこれ以上は止めときますw)まさしく摩訶不思議w。私はそれらのことを知らないで、最初から2本足を前にするように作ってましたw。なんだか分かりませんが、作り直しにならなくてラッキーでしたw。

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 400角大地に乗せ替えました。要石25を置くのに最適な場所は、当然「大地」の上w。上側の繋ぎ材は超結界機器用の置き場として便利ですw。1作目の大地はPCの下に使っています。

 ということで、「櫓」の製作のコツを私なりにご紹介したつもりですが、お分かりいただけたでしょうか?要は「仮組みをすれば簡単に製作できる」ということを御伝えしたかっただけなのですが、思ったより長い記事になってしまいました。(質問があればコメントくださいw)

 そんなことで、ちょっと苦労して作った「櫓」ですが、効果は強烈でした。情報量が激増し、音像もキュッと締まり、鮮烈な音質に変わります。ぜひチャレンジしてみてくださいw。

 うーん構成が甘過ぎた。「雲泥2」も加えた音質のレビューは次の記事にしますw。